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改良型表面麻酔剤

山口大学医学部歯科口腔外科 講師 原田 耕志 研究者の紹介 >

◆塗布あるいは貼付後速やかに麻酔の効果が顕著に現れる皮膚および口腔内用表面麻酔剤です。
 臨床で役立つレベルの麻酔効果を発現できる試作品を開発しており、実用化に向けて研究を進めています。

 

 

概要

針刺しは最も身近でかつ不可避な痛みを伴う医療行為です。これまでに、ゼリータイプ、ゲルタイプ、スプレータイプの既存の口腔用表面麻酔剤が開発されてきましたが、麻酔剤が口腔内の広範囲に広がるため除痛効果の低減と不快感が問題となっていました。
今回示す直接患部に貼付可能なフィルム型表面麻酔剤は、速やかに局所的に除痛効果を与えることができます。

 

 

 

 

 

技術の特徴

塗布あるいは貼付後速やかに麻酔の効果が顕著に現れ、その後注射を行ってもほとんど痛みを感じさせない皮膚および口腔内用表面麻酔剤です。臨床で役立つレベルの麻酔効果を発現できる、IPA(イソプロピルアルコール)/GL(ゲラニオール)/リドカインの液体や、既存のエムラクリームにIPA/GLを溶かしたクリーム状の試作品も完成しています。貼付剤ではなくても、注射時の針を刺入する皮膚の痛みを抑えるために、IPA/GL/リドカインの液体の有効性が高いことを確認しています。

 

 

技術の優位性

直接患部に貼付可能なフィルム型表面麻酔剤は、既存の口腔用表面麻酔剤と比較して、表面麻酔の速効性と除痛効果が高く、さらに麻酔剤の広がりによる除痛効果の低減や不快感の改善に成功しています。

 

 

関連特許

1. 表面麻酔剤(特許第5669145号)
2. 貼付型表面麻酔剤(特願2018-162980)
3. 表面麻酔剤(特願2020-032540)