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独自のAI技術を用いたWeb問診によるメンタルヘルスケア

山口大学大学院創成科学研究科
(工学部知能情報工学科兼担) 教授 浜本 義彦 研究者の紹介 >

◆メンタルヘルスケアのためのWeb問診システムです。
 スマホアプリ、ヘルスケア、コンテンツ配信等の事業を行う企業との連携に進む段階にあります。

 

 

技術の概要

近年メンタルヘルスケアは、企業のリスク管理上の大きな社会問題となっています。そのため、患者に対して適切なメンタルヘルスケアを施すことは重要です。今回示す技術は、メンタルヘルスケアが必要な患者から得た回答データを客観的に評価するWeb問診システムです。

 

 

 

技術の特徴

本技術は、「誰にも会うことなく」「いつでも」「どこでも」「短時間に」行える、メンタルヘルスWeb問診技術です。問診とは正解のない多岐選択肢問題であり、正解のある問題に比べて評価が困難です。記号データに対する独自のAI技術によりWeb問診の回答データを、リアルタイムで客観的に評価し、更に自身のデータも含めた過去の症例に照らして、医師の診療を支援します。問診は、精神科臨床医の監修が必要であり、解析用のAI技術は、特許出願準備中です。

 

 

技術の優位性

本技術は、非対面形式のWeb問診によりメンタルヘルスケアの必要な患者から得た回答データを診療支援に有効活用する手法です。従来の患者と医師との対面による診療では、医師の主観(経験)に基づくため科学的根拠が乏しく、しかもかなりの時間を要し、社会人にとって厳しいことに実際に会わなければなりませんでした。本技術は、場所と時間に拘束されず、プライバシーも保護され、AI技術により正解のない状況下で回答データを評価し、更に過去の症例間に潜む規則性や当該患者との類似性に着目し、個別化医療として患者毎に最適な治療戦略を立てることもできます。今後、問診データベースを構築し、新たな遠隔診断法、さらには予防法の確立にも寄与できると考えます。

 

 

関連特許

1. 情報処理装置と情報処理プログラムと情報処理方法(特願2020-179466)
2. 情報処理装置と情報処理プログラムと情報処理方法(特願2019-146889)